この記事で解決できる悩みや疑問
- なぜメガネをかけていると大成しないと言われていたのか
- メガネをかけたプロ野球選手といえば誰?
速いボールを追いかける野球には、目の動きが欠かせません
昔、「メガネをかけている選手は大成しない」というジンクスは野球界の常識とされ、メガネをかけている選手はほとんどいませんでした
しかし、メガネをかけたまま第一線で活躍したプロ野球選手が誕生してから、その常識は覆されました
そこで、この記事では、メガネをかけて大成したプロ野球選手について解説していきます
この記事の内容
- メガネをかけていると大成しないと言われていた理由
- メガネをかけて大成したプロ野球選手5選
この記事を読むと、メガネと野球選手の関係について理解できるようになります
では、解説していきます
メガネをかけていると大成しないと言われていた理由
野球では、速い打球を処理したり、速い投球を打ち返すためにも、目がとても重要です
ただ、野球にとって必要な目の働きは「視力」ではないと言われています
実際イチロー選手は視力が1.0ないと言われていますし、NPBでトリプルスリーを達成したヤクルトの山田哲人選手も右0.7、左0.4です
一方で、視力が良くても活躍できない選手もいますので、「視力」と「野球のプレー」に大きな相関はなさそうです
野球に必要な目の働きは、「周辺視野」だと言われています
「ボールをよく見て打て」という指導を受けた人は多いと思います
ただ、実際、プロ野球選手はインパクトの瞬間、ボールではなく前を見ていることが多いのです
ボールを見すぎていると、反応が遅れてしまったり、体が傾いてしまったりします
ボールが来る軌道を見て、それに合わせて、バットを出すのが正しいスイングです
その時に必要な目の働きが「周辺視野」になります
メガネをかけている野球選手が大成しないといわれる最大の理由として、「周辺視野の確保が困難」である点があげられます
メガネのフレーム周辺のボールは非常に見づらく、打球でも投球でも一度視界から切れるため、視野の確保が難しくなります
汗や雨、湿気などでレンズ部分が白く隠れてしまうのも、視野の確保に大きく影響を及ぼしますね
また、相手選手との接触プレーや激しい動きでメガネがずれてしまい、プレーが中断されることも想定されます
こういった理由から、メガネの野球選手は大成しないと言われてきました
メガネをかけて大成したプロ野球選手5選
メガネをかけると大成しないと言われた中、プロ野球で結果をだした選手を5人紹介します
1.古田敦也選手
メガネをかけた野球選手と聞いて、最初に思い浮かぶのは「古田敦也選手」でしょう
元東京ヤクルトスワローズの正捕手として活躍した古田選手は、捕手でありながらメガネをかけていた選手です
当時、ヤクルト監督を務めていた野村監督から薫陶を受け、古田選手は「野村ID野球の申し子」と呼ばれていました
選手としての数多くのタイトルを受賞
主なタイトル
- 首位打者 通算1回受賞(1991年)
- 最多安打 通算1回受賞(1993年)
- 通算2000本安打
- シーズンMVP 通算2回受賞(1993年、1997年)
- ベストナイン 通算9回受賞
(1991年〜1993年、1995年、1997年、1999年〜2001年、2004年) - ゴールデングラブ賞 通算10回受賞
(1990〜1993年、1995年、1997年、1999年〜2001年、2004年) - 最優秀バッテリー賞 通算6回受賞
捕手として打者の意表をつく配球と、投手の能力を引き出すリードで、ヤクルト投手陣をけん引
守備部門、打撃部門ともに多くのタイトルを受賞し、社会人野球出身ながら2000本安打も達成しています!
そんな古田選手ですが、大学生のドラフト時には日ハムから上位指名を確約されながら、「メガネ着用」を理由に、指名を回避されています
しかし、それに奮起した古田選手はスイスで開発されたコンピューターで自分の顔を87箇所測定し、顔にピッタリ合ったメガネを作ります
結果、球界を代表する選手となりました
メガネがプレーに悪影響をもたらすという固定観念を覆し、野球選手はメガネでも通用することを証明した選手と言えるでしょう
2.小坂誠選手
守備の名手、元千葉ロッテマリーンズの小坂誠選手もメガネをかけていました
プロ野球選手としては小柄な167cmながら、足の速さと球際に強い守備力でファンを魅了
軽快な身のこなしと、正確な送球でアウトを量産する姿から「平成の牛若丸」と称されました
盗塁王やゴールデングラブ賞のタイトルを受賞しています
主なタイトル
- 盗塁王 通算2回受賞(1998年、2000年)
- 新人王 (1997年)
- ゴールデングラブ賞 通算4回受賞(1999年〜2001年、2005年)
広範囲の守備や瞬足を活かした盗塁など、試合中の動きが激しかった小坂誠選手
それでもメガネをかけていることがプレーにマイナスの影響を与えることはありませんでした
小坂選手もメガネをかけていても、野球で大成できると証明した選手の1人です
3.松山竜平選手
今回選んだ5人の中で、唯一の現役選手が松山選手です
松山選手は2007年にドラフト4位で広島カープに入団します
2011年頃から1軍に定着すると、勝負強い打撃と愛されるキャラクターで、一躍人気選手となります
実は松山選手、入団当初はメガネをかけていませんでした
2016年に精密な視力検査をしたところ、両目ともに視力が0.6と悪いことが判明し、メガネの着用を始めます
メガネをかける前は、ドームやナイターの時になんとなく球がぼやけていたと語っているので、メガネをつけて良かったですよね
実際、2016年以降は打率3割前後、本塁打2桁の成績を残しており、メガネの効果はあると思われます
年度 | 試合数 | 打率 | 本塁打 | 打点 |
---|---|---|---|---|
2013 | 123 | .282 | 10 | 52 |
2014 | 80 | .318 | 7 | 34 |
2015 | 100 | .277 | 7 | 26 |
2016 | 103 | .291 | 10 | 41 |
2017 | 120 | .326 | 14 | 77 |
2018 | 124 | .302 | 12 | 74 |
松山選手には是非、メガネの現役選手として長くプレーしてほしいです
4.八重樫幸雄選手
1971年〜1993年まで、通算23年間、ヤクルト一筋で活躍した八重樫選手
八重樫選手といえば、その独特なフォームですよね
#お前らプロ野球選手の最初の推し誰だよ
— がく (@gaku_gg) January 21, 2023
八重樫幸雄
仙台商業出身
1970年ドラ1 pic.twitter.com/IyHByw98T3
極端なオープンスタンスは八重樫打法として、多くのファンに親しまれました
野球のオープンスタンスの始まりは、八重樫選手とも言われています
八重樫選手がオープンスタンスになったのは、プロ入り後の乱視がきっかけです
乱視がきっかけでメガネを着用するようになりましたが、当時はメガネのフレームが邪魔で、投手のボールが見えずらかったようです
そこで、ヤクルトのコーチであった中西太さんと一緒にフォーム改造に着手し、投手の正面を向くオープンスタンスが生まれました
メガネを着用することで、新たな打撃フォームが生まれるなんて、面白いですよね
5.亀山努選手
最後に紹介するのは、阪神タイガースで活躍した亀山努選手です
1992年には、新庄選手とともに「亀新フィーバー」を巻き起こし、人気の選手となりました
亀山選手の代名詞は「ヘッドスライディング」
高校野球さながらの一塁へのヘッドスライディングで、「平成のスライディング王」の異名を取っていました
メガネを着用した選手の代名詞が「ヘッドスライディング」というのが凄いですよね
メガネをつけていても、激しいプレイができることを証明した選手と言えるでしょう
まとめ
今回の記事は、メガネをかけて大成したプロ野球選手について詳しく解説しました
最後にポイントをまとめます
ポイント
- 野球に必要な目の働きは、「視力」だけでなく、「周辺視野」だと言われている
- メガネをかけている選手が大成しない理由として、「周辺視野の確保が困難」である点が考えられる
- 数々の選手がメガネをつけて激しいプレイと記録を残した結果、今ではメガネをつけた野球選手にマイナスイメージはない
今後、どんなメガネをかけたプロ野球選手が現れるか楽しみですね!
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