この記事で解決できる悩みや疑問
- ランナーと送球の到着(または接触)が同時だった場合、セーフかアウトか知りたい
- ソフトボールと野球ではルールが違うのか知りたい
プロ野球でもアウトセーフの判定で、揉めることがありますよね。その場合は、スロー映像で確認します
しかし、スロー映像で確認しても、全く同時にしか見えない場合は、どうなるのでしょう?
そこで、この記事では野球の同時はセーフなのか、アウトなのかを理由とともに解説していきます!
この記事の内容
- ランナーと送球の到着(または接触)が同時だった場合の判定
- リクエストした場合どうなるか
- 同時セーフの有名な話
この記事を読むと、ランナーと送球の到着(または接触)が同時だった場合の判定を、理由とともに理解できます!
では、解説していきます
ランナーと送球の到着(または接触)が同時だった場合の判定
ランナーのベースへの到着と、ボール(又はランナーへの接触)が同時だった場合は、セーフになります
そもそも野球には、同時という概念はありません
どういうことでしょう?
野球の規則書には同時だった場合、アウトなのかセーフなのかの記載はどこにもありません
昔(昭和30年代)の規則書には、「同時はセーフ」と記載があったようですが、今はありません
規則書に書かれているのは、アウトの規定だけです
そのため、アウトの規定に当てはまらないものは、全てセーフと解釈されます
アウトの規定はこのように記載されています
アウトの規定
打者がフェアボールを打った後、打者走者として一塁に達する前に、その身体または一塁に触塁された場合
打者が一塁ベースを踏む「前」に、守備が一塁を踏むか、打者に触った場合はアウトということです
「同時」だった場合は、アウトではないため、結果、セーフという解釈になります
この解釈が、「同時だった場合はセーフ」という言葉になって、広まったのでしょう
判定をする際にもう一つ覚えておくべきことがあります
それはどの瞬間を「捕球」とするかです
ボールがグローブに触れた時なのか、ボールが見えなくなった時なのか、ボールがすっぽりグローブにおさまった時なのかで、判定は変わります
結論は、ミットにボールが入った瞬間は「捕球」ではなく、ボールを掴む瞬間が「捕球」となります
ボールがミットに入って、ミットが閉じたタイミングが捕球となるのです
これを「完全捕球」というのですが、詳しくは完全捕球を説明したこちらの記事をご覧ください
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【曖昧】完全捕球を知っていますか?完全捕球の定義やリクエストできるかどうか、落球との違いもわかりやすく解説!
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ちなみにソフトボールの場合は野球と異なり、同時はセーフと明確に記載があります
ソフトボールルール
打者走者がアウトになる場合
(注2)野手が球を確補して一塁を踏むのと、打者走者の触類が同時の時は「セーフ」である
ルール以外にも野球とソフトボールには様々な違いがあって面白いです
詳しくは、こちらの記事で解説しています
-
【2025年最新】野球とソフトボールの違いを「ルール」「グラウンド」「用具」の観点で解説!
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リクエストした場合どうなるか
セーフかアウトか際どいプレーの場合、リクエスト制度を使うことがありますよね
リクエストの要求があった場合、審判は映像をチェックします
審判は映像で何をどのように確認しているのでしょうか?
リクエストで審判が確認しているのは、「ジャッジに誤りがないか」です
そのため、明らかにジャッジが誤りだ、という証拠がない場合は、最初のジャッジが正しいものとして扱われます
例えば、同時着でセーフ判定に対して、リクエストをした場合
打者がベースを踏む「前」に、守備が塁を踏むか触ってないかを改めて確認します
確認した結果、明らかにアウトである証拠がある場合は判定が覆りますが、証拠がない限り、セーフ判定のままになるということです
同時セーフの有名な話
同時セーフで有名な審判がいます
二出川延明さんという、昭和30年代に活躍されたプロ野球審判です
塁上の判定がセーフとなり、当時西武の三原監督が不服を述べた際、球審は「同時だからセーフ」と説明をしました
三原監督は「同時はアウトだろう」と抗議したそうです
この講義に対し球審が対応しないと、三原監督は審判室に行きました
そこにいた二出川審判に「ルールブックを見せてくれ」と言いますが、二出川審判は「必要ない、俺がルールブックだ」と一蹴したと言われています
最後は審判が絶対であることを象徴したエピソードです
この「俺がルールブックだ」という言葉のインパクトが強かったためこのエピソードは今も語り継がれています
まとめ
今回の記事では、野球の同時セーフを解説しました
最後にポイントをまとめます
ポイント
- ランナーのベースへの到着とボール(又はランナーへの接触)が同時だった場合は、セーフになる
- 規則書にはアウトの規定しか書かれていないので、アウトの規定に当てはまらないものは全てセーフとなる
- 規約に基づき、最後は審判が判定をする
野球のルールを知って、もっと、野球を楽しみましょう!
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