この記事で解決できる悩みや疑問
- 現役ドラフトとは何か知りたい
- 現役ドラフトで移籍した選手の結果を知りたい
2022年にNPB初の試みとして「現役ドラフト」が実施されました
各球団1名ずつの移籍が実現しました
そこで、この記事では現役ドラフトの仕組みと、実際に目玉選手は活躍できているのかを詳しく解説していきます!
この記事の内容
- 現役ドラフトとは
- 現役ドラフトの仕組み
- 2022年現役ドラフトの結果
- 2023年に現役ドラフト選手は活躍できているのか
この記事を読むと、現役ドラフトの仕組みと、移籍した選手が実際に活躍できているかがわかります!
では、解説していきます
現役ドラフトとは
現役ドラフトとは、出場機会に恵まれない中堅選手の活性化を狙いとして、他チーム所属の現役選手を指名して獲得できる制度です
つまりは、埋もれている人材の活性化です
参考にしたのはMLBが導入している「ルール・ファイブ・ドラフト」という制度です
MLBではメジャー契約を得られるのは、各チーム40名のルールになっています
しかし、選手層の厚い球団だと40名に入れなかった選手にも、メジャーで活躍できる選手がいる可能性があります
そういった選手を救うために、マイナー選手を限定、指名した場合にはメジャー契約を絶対で、指名することができる制度です
この制度により、過去MLBではサイ・ヤング賞投手やMVP選手が登場しています
こういったMLBの実績から、NPBの選手会が2018年に導入を希望し、議論の上、日本ならではのルールで2022年に実施されることになりました
現役ドラフトの仕組み
現役ドラフトは非常に面白い仕組みになっています
現役ドラフトの仕組み
- 事前指名と本指名がある
- 事前指名は、本指名で1番目に指名する球団を選ぶための選挙
- 事前指名
- 各球団が、来年度契約保留選手の名簿を提出(2名以上)
- 全球団のリストを見て、獲得したい選手を1名づつ投票
- 最も多くの票を得られた球団が、1番目に指名する権利を得ることができる
- 本指名は、実際に移籍する選手を選ぶための選挙
- 本指名
- 1番目に指名する球団が、最初の1人を指名(指名と同時に移籍が決定)
- 指名された選手の所属球団が2番目の選手を指名
- 2番目の球団に指名された選手の所属球団が3番目の選手を指名
- 以降繰り返し
ポイントとなるのは、指名する順番は人気の高い選手を出した球団からになるというところです
現役ドラフトでは、必ず1選手を獲得し、1選手を放出することになるため、できるだけ早くに指名をしたいところです
しかし、早めに指名をするには、人気の高い選手を現役ドラフト対象の名簿にいれる必要があります
いい選手はだしたくないけど、いい選手をださないと、いい選手が取れない仕組みになっていて、この部分がうまくできている制度です
現役ドラフト対象の名簿には、誰でもいれられるわけではありません
現役ドラフトの対象から外れる選手
- 複数年契約選手
- 外国人選手
- 年俸5,000万円以上の選手
- 過去にFA行使実績のある選手
- FA資格を有している選手
- 育成選手
- 前年のドラフト会議で指名された選手
- 前年シーズン終了翌日以降にトレードで獲得した選手
現役ドラフトの目的が、「出場機会に恵まれない中堅選手の活性化」のため、若手や移籍直後、また、既に活躍している選手は対象外となっています
また、現役ドラフトで選ばれた選手は、基本拒否権はありません
2022年現役ドラフトの結果
2022年12月9日に現役ドラフトが実施されました
12月というと、契約更改が行われている時期ですね
プロ野球の年間スケジュールはこちらにまとめてありますので、参考にしてください
-
【2024年最新】プロ野球年間スケジュールとオフシーズンの過ごし方
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結果はこちらです
指名球団 | 選手名 | ポジション | 元所属 | 2022年成績 |
---|---|---|---|---|
オリックス | 渡邉大樹 | 外野手 | ヤクルト | 49試合/.125/0本/2打点/2盗塁 |
ソフトバンク | 古川侑利 | 投手 | 日ハム | 34登板/0勝1敗3H/4.08 |
西武 | 陽川尚将 | 内野手 | 阪神 | 45試合/.294/1本/6打点/0盗塁 |
楽天 | 正隨優弥 | 外野手 | 広島 | 14試合/.115/1本/4打点/0盗塁 |
ロッテ | 大下誠一郎 | 内野手 | オリックス | 5試合/.250/0本/0打点/0盗塁 |
日ハム | 松岡洸希 | 投手 | 西武 | 1軍出場なし |
ヤクルト | 成田翔 | 投手 | ロッテ | 1軍出場なし |
DeNA | 笠原祥太郎 | 投手 | 中日 | 4登板/1勝2敗0H/5.29 |
阪神 | 大竹耕太郎 | 投手 | ソフトバンク | 2登板/0勝2敗0H/6.43 |
巨人 | オコエ瑠偉 | 外野手 | 楽天 | 6試合/.200/0本/0打点/1盗塁 |
広島 | 戸根千明 | 投手 | 巨人 | 9登板/0勝0敗0H/5.02 |
中日 | 細川成也 | 外野手 | DeNA | 18試合/.053/1本/1打点/0盗塁 |
出場機会があっても、結果を残せなかったり、そもそも1軍で出場できていない選手が対象となっています
現役ドラフトでは2巡目まで、指名をすることができますが、各球団、今年は1巡の指名で終わっています
2023年に現役ドラフト選手は活躍できているのか
2023年に新天地に移った12名の選手は活躍できているのでしょうか?(※2023年前半戦までの記録)
一覧を見ていきましょう
球団 | 選手名 | 2023年成績(前半戦) |
---|---|---|
オリックス | 渡邉大樹 | 1軍出場なし |
ソフトバンク | 古川侑利 | 8登板/0勝0敗0H/5.00 |
西武 | 陽川尚将 | 7試合/.158/1本/1打点/0盗塁 |
楽天 | 正隨優弥 | 1試合/.000/0本/0打点/0盗塁 |
ロッテ | 大下誠一郎 | 19試合/.278/1本/2打点/0盗塁 |
日ハム | 松岡洸希 | 1軍出場なし |
ヤクルト | 成田翔 | 3登板/0勝0敗0H/5.40 |
DeNA | 笠原祥太郎 | 1登板/0勝1敗0H/9.00 |
阪神 | 大竹耕太郎 | 10登板/6勝1敗0H/1.13 |
巨人 | オコエ瑠偉 | 35試合/.245/2本/6打点/1盗塁 |
広島 | 戸根千明 | 17登板/1勝0敗4H/3.68 |
中日 | 細川成也 | 64試合/.319/9本/40打点/0盗塁 |
明暗がくっきりわかれた状態です
阪神の大竹投手はリーグトップの防御率、リーグ3位の勝利数と、チームの先発の柱として活躍しています
中日の細川選手もリーグ3位の打率、本塁打も既に9本と覚醒しています
大竹投手と細川選手は共に、5月の月間MVPにも選ばれています
まさに、出場機会に恵まれない中堅選手が、球団を変えたことで活躍したケースです
一方、まだ1軍の出場機会がない選手や、1軍で結果を残せない選手もいます
ただ、現役ドラフトによって、中堅選手にとっては活躍をする機会が増えたということで、とてもいい制度なのではないでしょうか
まとめ
今回の記事では、現役ドラフトの仕組みと、実際に目玉選手は活躍できているのかを解説しました
最後にポイントをまとめます
ポイント
- 現役ドラフトとは出場機会に恵まれない中堅選手の活性化を目的にした制度
- 現役ドラフトでは、必ず1選手を獲得し、1選手を放出し、指名する順番は人気の高い選手をだした球団順
- 一部の選手は現役ドラフトによって、活躍ができているため、中堅選手の活性化は成功している
今年度はどの選手が現役ドラフトで移籍をするのか、楽しみですね
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