
この記事で解決できる悩みや疑問
- 野球でタイムが使える回数や一回あたりの時間を知りたい
- 野球でタイムにカウントされる条件を知りたい

ちょっと、待って、タイムタイム!と日常でも使う「タイム」という言葉
野球でも「タイム」をすることができます
しかし、「タイム」とは野球においてどういうことなのか、何回できるのか、など知ってそうで意外と知らないことがたくさんあります
そこで、この記事では、野球のタイムについて解説していきます!
この記事の内容
- タイムとは
- タイムの目的
- タイムの回数制限と時間制限
- タイムが起こしたプロ野球珍事件
この記事を読むと、野球のタイムへの理解が深まります!
タイムとは
タイムとは、スポーツにおいて、試合中のプレイを一旦中断することです
野球においても、試合中のプレイを一旦中断する時に「タイム」をします
そもそも野球では「タイム」をしなくても、試合が続いている時と中断している時があります
試合が続いている時を「ボールインプレー」といい、ランナーは次の塁に向かって走れますし、守備側はいつでもアウトにできます
試合が一時中断している時を「ボールデッド」といい、この時はランナーは進めませんし、守備もアウトにすることができません
例えば、試合中にボールデッドになるのは以下のような時があります
ボールデッドになる時
- デッドボールの時
- ファールの時
- ホームランの時
- 打球が走者に当たった時
- 申告敬遠の時
これらの時はボールデッドのため、走者が進塁を試みても、元の塁に戻されます
よく間違えるのは、フォアボールの時です。フォアボールは「ボールデッド」にならず「ボールインプレー」のため、1塁にいったランナーが隙をついて、2塁に行っても構いません
この「ボールデッド(試合の一時中断)」状態を選手や監督がつくれるのが「タイム」です
タイムの目的
試合中にタイムをするには、いくつかの理由があります
タイムをする理由
- 選手を交代する
- 流れを変える
- 選手に作戦を伝える
- 試合継続に差し支えのある問題の解消
1.選手を交代する
1番わかりやすいのがこれですね
ピッチャー交代や代打代走を実行する際に、監督が審判にタイムを告げます
タイムの間に選手が交代します
2.流れを変える
主に守備側がよく行うタイムです
ピッチャーが立て続けに打たれたり、ストライクが入らない場合、タイムをし、マウンドに集まり、一息入れることで流れを変えようとします
タイムを効果的に使うやり方です
3.選手に作戦を伝える
主に攻撃側がよく行うタイムです
打席に入る前のバッターに対して、時間をとって直接作戦を伝えます
基本はサインで戦略を伝えますが、よっぽど大事な時にはタイムをとって伝えます
4.試合継続に差し支えのある問題の解消
選手の紐がほどけてしまったり、ユニフォームが出てしまうなど、試合継続に差し支えがある問題があった場合、タイムをとり、直します
プロ野球ではあまり見ませんが、草野球では練習中のボールがフィールドに入ってしまい、タイムになることがよくあります
プロ野球では二塁打を打った時に、フットガードなどをランナーコーチに渡すため、タイムをとっていますね
タイムの回数制限と時間制限
試合を一時中断できるタイムですが、試合の進行をスムーズにするため、使える回数が決められています
ただし、「1.選手交代のタイム」と「4.試合継続に差し支えのある問題の解消のタイム」には回数制限はありません
回数制限は高校野球とプロ野球ではルールが異なります
高校野球のタイムの回数制限
高校野球では攻撃側も守備側も、9イニングの間に取れるタイムの回数は3回と決まっています
攻撃の時も守備の時もどういう状態になるとタイムとみなすか、定義が決まっています
攻撃側のタイム定義
- 打席に入っているバッター、もしくは走者に伝令を送った時
打席に入る前に声をかけるのは、タイムとはみなされません
守備側のタイム定義
- 伝令がファールラインを超えたら
- マウンドに2人以上の野手が集まったら
よく、キャッチャーがピッチャーに声をかけにいく光景がありますが、1人で声をかける分にはタイムにはなりません
その時、ファースト(など他の野手)も一緒にマウンドに来てしまうと、タイムとみなされますので注意しましょう
また、高校野球では審判が「タイム」を宣言してから、30秒以内が制限時間と決まっています
詳しく見たい方は、高校野球特別規則をご覧ください
プロ野球のタイムの回数制限
プロ野球では、タイムの回数制限が決まっているのではなく、マウンドに行ける回数にだけ制限があります
投手交代を伴わず、監督やコーチがマウンドに行くことのできる回数は9イニングの間に5回までと決まっています
また、野手が投手と相談するために守備位置を離れた場合や、逆に投手が野手と相談するためにマウンドを離れた場合も回数に含まれます
1イニングに行ける回数も決まっています
1イニングの中で、同一投手のところへ行ける回数は1回と決められています
もし、1イニングの中で2回同一投手の元に行った場合には、強制的に投手交代となります
タイムが起こしたプロ野球珍事件
過去にプロ野球で、タイムが勝敗に左右した珍事件がありますので、紹介します
2006年7月9日の広島巨人戦、9回裏3-3、広島攻撃の時にその事件は起こりました
二死ランナーなしから、代打井生選手がヒットで出塁し、二盗を成功させます
しかし、井生選手はアウトになったと勘違いし、ベースを離れてしまいました
巨人の選手はすかさず、井生選手にタッチをし、3アウト延長戦と思われました
ただ、二塁塁審はタイムがかかっており、ボールデッド中のプレーだったことを理由に、二死二塁からのスタートを宣告します
井生選手はタイムを要求していなかったのに、なぜでしょう
なんと、走者が泥を払うためにタイムをかけると思って、二塁塁審が勝手にタイムを宣告していたのです
巨人の原監督は「なぜ審判が勝手にタイムをかけるんだ」と激しく抗議をしましたが、タイムは有効のままで試合再開となります
結果、次打者がタイムリーを打ち、試合は広島のサヨナラ勝ちとなりました
タイムの重要性がわかる珍事件となりました
まとめ
今回の記事では、野球のタイムについて、わかりやすく解説しました
最後にポイントをまとめます
ポイント
- 「ボールデッド(試合の一時中断)」状態を選手や監督がつくれるのが「タイム」
- タイムをする目的は「選手を交代する」「流れを変える」「選手に作戦を伝える」「試合継続に差し支えのある問題の解消」の4つ
- 高校野球では攻撃側も守備側も、9イニングの間に取れるタイムの回数は3回
- プロ野球では投手交代を伴わず、監督やコーチがマウンドに行くことのできる回数は9イニングの間に5回
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これからは、審判のタイムにも注目して野球を楽しみましょう!