この記事で解決できる悩みや疑問
- インフィールドフライの条件が曖昧
- インフィールドフライを落としたらどうなる?
- インフィールドフライでタッチアップはできるの?
野球の難しいルールの1つに、インフィールドフライがありますよね
草野球歴20年の私でも、詳しく聞かれると理解が曖昧な部分があります
そこで、改めてインフィールドフライについて調べてみました
この記事ではインフィールドフライについて解説していきます!
この記事の内容
- インフィールドフライとは
- インフィールドフライの条件
- インフィールドフライに関する疑問
- プロ野球で起きたインフィールドフライの事件
この記事を読むと、インフィールドフライについて完璧に理解できるようになります!
では、解説していきます
インフィールドフライとは
インフィールドフライとは、「無死または一死」「走者一二塁または満塁」で、打者が打ち上げた打球のうち、内野手が普通の守備をすれば取れると判断したフライのことです
インフィールドフライは、審判がフライをインフィールドフライと判断したタイミングで、打者がアウトとなります
アウトを宣告できるのは、全ての審判です。主審が宣告することもありますし、塁審が宣告することもあります
どちらにしろ、誰か1人の審判が宣告(インフィールドフライ、バッターアウト!と叫ぶ)した時点で打者はアウトとなります
インフィールドフライは、1895年にアメリカで適用されました
インフィールドフライの目的は「攻撃側の不利益」を守ることです
一死ランナー一二塁の場面で、内野フライを打った場合、守備側はわざとボールを落とし、サードどセカンドで2つアウトをとることができます。これが「攻撃側の不利益」です
本来なら1つのアウトで済むところを2つのアウトを取られてしまう、これを防ぐためにインフィールドフライというルールができました
インフィールドフライの条件
インフィールドフライは、守備側がわざとボールを落とし、一気に2つアウトを取ることを防ぐためのルールです
そのため、ボールを落としても一気に2つアウトが取れない以下の場面では、宣告されません
インフィールドフライが宣告されない場面
- 二死の場合
- 無死または一死で、ランナー一塁、ランナー二塁、ランナー三塁、ランナー一三塁、ランナー二三塁の場合
インフィールドフライが成立する条件は「無死または一死」「走者一二塁または満塁」「打者が打ち上げた打球が取れるフライであること」になります
例外として除外されるのが、バントによる飛球です
バントによる飛球は小フライのため、故意に落とすことができないと判断され、インフィールドフライから除外されています
そのため、バントによる小フライでダブルプレイになることがあります
インフィールドフライにバントは適用されないと覚えておきましょう
インフィールドフライに関する疑問
インフィールドフライに関するよくある質問をまとめました
インフィールドフライ宣告後、打球がファールになったら?
ファールになります
審判がインフィールドフライ宣告後、打球がファールゾーンに落ちた場合にはファールとなります
もちろん、フライをそのまま取ればアウトですが、最初にフェアゾーンに落ちても、最終的にファールゾーンでボールを取ったらファールです
インフィールドフライを落としたらどうなる?
打者は進塁して構いません
インフィールドフライは、宣告後もボールインプレイとなります。そのため、野手がフライを取れなかった場合には、進塁しても構いません。ただし、野手がフライを取ったタイミングで、塁から離れていた場合は、帰塁できずにアウトになる可能性もあります
インフィールドフライでタッチアップは可能?
可能です
インフィールドフライは宣告後ボールインプレイのため、フライを取ったタイミングでタッチアップが可能です
ライナー性の打球はインフィールドフライになる?
インフィールドフライになりません
公認野球規則「本規則における用語の定義40」の中に、ライナー性の打球はインフィールドフライならないと記載があります
インフィールドフライをスコアでどう書く?
インフィールドフライのスコアは「IFF」や「IF」と書きます
例えば、ファーストのインフィールドフライなら「IFF3」と記載します
プロ野球で起きたインフィールドフライの事件
プロ野球ではインフィールドフライの判断ミスで、サヨナラになる事件が2度起こっています
1.1991年6月5日 大洋対広島
2-2の同点で迎えた9回裏、一死満塁、大洋の攻撃
打者が打った打球はキャッチャーの守備範囲のフライになりました
主審はインフィールドフライを宣告(この時点で打者はアウト)
広島の捕手達川光男は落下点にはいったが、捕球せず、バウンドした打球をとり、本塁を踏んでから一塁へ送球した
しかし、インフィールドフライで打者はアウトになっているため、本塁はタッチプレイになり、三塁走者はそのままホームインが認められ、サヨナラとなりました
このプレイで達川選手には失策が記録され、主審の谷さんにはファインジャッジ賞がおくられました
2.2015年5月4日 広島対巨人
シチュエーションは1991年の時と全く同じ、2-2の同点で迎えた9回裏、一死満塁、広島の攻撃で起こりました
広島の打者は本塁近くにフライを打ち上げ、その際、二塁塁審と三塁塁審がインフィールドフライを宣告しました(主審は宣告していない)
巨人の三塁手と投手がボールを取りに行くが、お見合いをしてしまい、打球は落球します
投手のフランシスコは、打球を拾うと本塁を踏み、一塁へ送球。この際、主審が本塁アウトを宣告します
送球が一塁にされているうちに、三塁ランナーが本塁を駆け抜けました
直後、広島の三塁ベースコーチが主審に駆け寄り、「塁審がインフィールドフライを宣告していた」ことを指摘します
結果、二塁塁審と三塁塁審がインフィールドフライを宣告していたことが確認でき、三塁ランナーの本塁到着が認められ、サヨナラとなりました
1991年の時と異なり、主審はインフィールドフライを宣告していなかったため、投手のフランシスコは混乱したと思われます
ただ、誰がどう見てもインフィールドフライなので、主審が宣告していなかったとしても、タッチプレイになると意識しておくべきだったかもしれませんね
まとめ
今回の記事では、インフィールドフライについて解説しました
最後にポイントをまとめます
ポイント
- インフィールドフライが成立する条件は「無死または一死」「走者一二塁または満塁」「打者が打ち上げた打球が取れるフライであること」
- インフィールドフライは、本来なら1つのアウトで済むところを2つのアウトを取られてしまうことを防ぐために作られた
- プロ野球ではインフィールドフライの判断ミスで、サヨナラになる事件が2度起こっている
ルールを正しく理解して、野球を楽しみましょう!
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