この記事で解決できる悩みや疑問
- スリーフィートオーバーとは何かわからない
- スリーフィートオーバーとスリーフットラインの違いがわからない
スリーフィートオーバーって聞いたことがありますか?恥ずかしながら、私は先日、初めてルールを知りました
野球をやるうえでも、観るうえでも理解が必要なルールなので、実際に問題になった試合も含めて、まとめました
この記事では、スリーフィートオーバーについて、詳しく解説していきます!
この記事の内容
- スリーフィートオーバーとは
- スリーフィートオーバーが適用される条件
- スリーフィートオーバーが問題になった試合
- スリーフットラインとの違い
この記事を読むと、スリーフィートオーバーのルールを正しく理解でき、野球をやるにも観るにも役立ちます!
では、解説していきます
スリーフィートオーバーとは
スリーフィートオーバーとは、走者が守備のタッチを避けるため、走路から3フィート以上離れてアウトになることです
走塁中に走路からはみ出してしまって、アウトになるということですね
野球で、ランナーが塁間に挟まれるプレーを見たことがあるでしょう
そのタッチプレーの際に適用されるルールが、スリーフィートオーバーです
守備のタッチを避けるために、走者が走路から3フィート以上離れると、その時点で、走者はアウトとなります
走路とは
走路とはランナーがいる地点と、ランナーが進もうとしている塁を結んだ線のことです
守備がタッチにきたとき、走者のいる場所によって、走路は変わります
走路を塁と塁を結んだ線と、勘違いしている場合があるので、注意が必要です
公認野球規則5.09(b)(1)
通常走者の走路とみなされる場所は、塁間を結ぶ直線を中心として左右へ描く3フィート、すなわち6フィートの幅の地帯を指すが、走者が大きく膨らんで走っているときなど、最初からこの走路外にいたときに触球プレイが生じた場合は、その走者と塁を結ぶ直線を中心として左右へ各3フィートが、その走者の走路となる。
走路は「塁と塁を結んだ線」ではなく、「走者と塁を結んだ線」と覚えましょう
3フィートとは
1フィートは30.48cmです
3フィートは91.44cmなので、約1mになります
3フィートオーバーしたかは、正確に測ることができないため、審判が判断することになっています
スリーフィートオーバーが適用される条件
3フィート以上離れて走った場合でも、スリーフィートオーバーが適用されないことがあります
適用される2つの条件を見ていきましょう
1.守備側がタッグ行為をしている
タッグ行為?聞きなれない言葉ですよね
タッグ行為とは、守備側がボールを持って、走者にタッチしにいく行為のことを言います
挟殺プレーの時によく発生しますね
このタッグ行為が認められない(タッチしにいっていない)と、走者が3フィート以上離れて走っても、アウトにはなりません
こちらの動画をご覧ください
走者は明らかに、3フィート以上離れて走塁をしています
しかし、セカンドはタッチにいかず(タッグ行為をしていない)、本塁へ送球したため、アウトにはなりませんでした
2.塁周辺のプレーではない
塁周辺のプレーは、スリーフィートオーバーの対象外になります
塁は走者にとって目的地なので、離れるメリットがないためですね
実際に本塁周辺では、走者が大きく回り込んで、ホームインするシーンを見かけますよね
あれは塁周辺のプレーなので、スリーフィートオーバーにならないのです
スリーフィートオーバーが問題になった試合
プロ野球でもスリーフィットオーバーをめぐって、問題になった試合があります
2017年8月13日 ロッテ対西武
西武の代打水口選手がスクイズを試みましたが、空振り、三塁走者外崎選手が挟まれました
ロッテの田村選手が右手でタッチにいき、外崎選手はタッチを避けるため、3フィート以上離れて走ってしまいました
スリーフィートオーバーでアウトかと思われましたが、ロッテ田村選手のボールは左手のミットにありました
そのため、タッグ行為(タッチしにいく意思)が認められず、セーフのまま得点が認められました
2018年6月29日 ヤクルト対阪神
ランナー二塁でショートゴロをとった阪神の北條選手は、ヤクルトの走者藤井選手にタッチをしにいきます
藤井選手は走路を大きく外れて、タッチを避け、三塁ベースに到着します
阪神の金本監督が出てきて、抗議を行いました
しかし、タッグ行為(タッチしにいく意思)がなかったとして、スリーフィートオーバーは認められませんでした
その後、NPBの検証の結果、誤審が認められています
ビデオ判定を使えないことで、誤審を招いてしまったと思われます
審判も判断が難しいプレーですね
スリーフットラインとの違い
最後に、よく間違えられる言葉「スリーフットライン」との違いについて説明します
スリーフットラインと、スリーフィートオーバーは何の関係もありません
一塁線の少し横の、ファールゾーンに描かれている線がスリーフットラインです
↓この写真の外側の線のことです
間違いやすいのは、スリーフットラインも、1塁ファールラインから3フィート離れているからです
ただし、目的が全く違います
スリーフットラインは、打者走路の目安のためにあります
基本、このラインをはみ出して走っても、アウトになることはありません
ただし、送球と重なる可能性が高く、守備妨害になることがあります
それを避けるために、スリーフットラインが引いてあります
スリーフィートオーバーとは全く関係ありませんので、注意ください
まとめ
今回の記事では、スリーフィートオーバーについて解説しました
最後にポイントをまとめます
ポイント
- ランナーがいる地点とランナーが進もうとしている塁を結んだ線を、3フィート越えて走るとアウトになる
- アウトになるためには「守備側のタッチの意思」と「塁周辺のプレーではないこと」が必要
- スリーフットラインとスリーフィートオーバーは全く異なるルール
ルールを正しく理解して、野球を楽しみましょう!
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