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【野球用語オープナー】意味やメリット、先発やショートスターターとの違いも解説

野球用語「オープナー」の意味やメリット

この記事で解決できる悩みや疑問

  • オープナーとはどのような戦術かを知りたい
  • オープナーと他の投手戦術との違いを知りたい
  • なぜオープナーが日本に定着しないのかを知りたい

最近、よく耳にするオープナーですが、どのような戦術か知っていますか?

メジャーリーグで主に導入されているオープナーは、投手陣やチームにとってメリットが非常に多いです

そこで、この記事ではオープナーについて詳しく解説していきます

この記事の内容

  • オープナーとは
  • オープナーの導入事例と日本に定着しない理由
  • オープナーのメリット・デメリット

この記事を読むと、オープナーのメリットやデメリットなど、オープナーについて詳しくわかります!

では、解説していきます

オープナーとは

オープナーとは、本来は中継ぎとして起用されている投手を先発投手として起用する戦術です

メジャーリーグのタンパベイ・レイズが2018年に初めて導入したことで、話題になりました

最近では、藤浪選手がオープナーとしてよく起用されていました

オープナーと先発投手は、「投げるイニング数」と「チーム内の役割」で違いがあります

投げるイニング数

オープナーと先発投手の投球イニングはこのように違います

投球イニング数の違い

  • オープナー:1~2イニング
  • 先発投手:5イニング目安

オープナーは初回〜2回の短いイニングを投げ、その後、先発投手が通常通りロングリリーフとして投げます

チームの勝利のために重要な試合序盤は、球威がありウイニングショットをもつ中継ぎを起用し、失点を防ぐという狙いです

実際に初回にリードしたチームの勝率は「1点とれば6割、2点とれば7割」と言われています

オープナーで初回の失点を防ぐことは、勝利につながる大事なポイントになります

ちなみに、中継投手が先発として投げた後、2番以降も他の中継投手で継投していくことを、ブルペンデーと言います

チーム内の役割

オープナーと先発投手のチーム内の役割はこのように違います

チーム内の役割の違い

  • オープナー:大切な初回〜2回を抑えて、先発投手にバトンを渡す
  • 先発投手:1人で初回〜5,6回まで抑える

オープナーはチームの勝利を優先した時に、有効な戦術の一つです

オープナーは敗北率が高くなる初回の失点を防ぐために起用されます

初回〜2回をオープナーが投げてくれることで、先発の負担も減り、チームが勝利する確率が上がります

実際、2018年のレイズは先発投手の選手層が薄く、中継ぎ投手の選手層が厚いという苦しい投手事情だったため、試合を作りやすいオープナーを導入しました

その結果、レイズのシーズン成績は苦しい投手事情にも関わらず、90勝72敗という好成績をおさめました

中継投手の選手層が厚いチームには、試してみる価値がある戦術です

ショートスターターとの違い

オープナーをアレンジした戦術にショートスターターがあります

ショートスターターとは、打者1巡9人に投球後、次の投手に交代する戦術です

日本ハムファイターズの栗山英樹監督が導入したことで話題になりました

打者からすると1巡目よりも2巡目、2巡目よりも3巡目の方が投手のボール慣れ、打ちやすくなっていきます

そこで、打者の目が慣れないうちに継投を重ねる戦術が、ショートスターターです

オープナーの導入事例

オープナーを導入したことのあるチームを紹介します

オープナーを利用したことのあるチーム

  • タンパベイ・レイズ
  • ロサンゼルス・ドジャース
  • ミネソタ・ツインズ
  • テキサス・レンジャーズ

どのチームも先発投手が不調に陥っているときや故障者が増加したときにオープナーを導入して、勝利を手繰り寄せています

ただ、みてわかる通り、日本ではほとんど採用されたことがありません

その理由をメジャーリーグ経験もある吉井理人さんは、このように語っています

たとえばクローザーを先発させたとしましょう。初回をゼロに抑えました。
でも勝利投手にはなれません、セーブポイントもつきません。

ひいては給料も上がりませんでは、誰もやってくれませんよ

だから現時点では、シーズン後半、ローテーションが崩れそうな際の“苦肉の策”だと僕は思っているんです

オープナーやブルペンデーを普及させたいのなら、査定制度から変えなくてはならない

日本にオープナーが根付かないのは、オープナーの役割を担っても評価されない(査定に反映されない)からですね

今後、日本のプロ野球がオープナーをどのように考えていくか、注目です

オープナーのメリット・デメリット

チームの勝利のために非常に効果的なオープナーですが、メリットとデメリットが存在します

オープナーのメリット

オープナーのメリットとして、多くの中継ぎ投手を起用できることがあげられます

オープナーは先発投手が不足し、中継ぎ投手が十分に整備されているチームに適している戦術です

通常の投手戦術では、1試合に稼働する中継ぎ投手は3人前後ですが、オープナーでは5人程度まで枠が増加できます

試合出場の機会が少なかった中継投手を起用できるため、チームだけでなく選手にとってもメリットがあります

また、オープナーで投げる投手は、打者との対戦回数を抑えられる点でもメリットがあります

オープナーで対戦する打者は通常3〜4人であり、最長でも打者1巡程度です

打者との対戦回数を抑えられることで、被打率を低く抑えることができます

しかも、短いイニングしか投げないため連投も可能になります

オープナーのデメリット

オープナーのデメリットとして、オープナーの投手にタイトルがつかないことがあげられます

先発が勝利投手になるためには、チームがリードした状態で5イニング以上を投げることが条件ですが、オープナーはその要件を満たしません

細かい勝利投手の条件は、こちらの記事で詳しく解説しています

勝利投手の条件
【常識】勝利投手の条件とは?勝利数は投手の能力を表さないって本当?NPB2023年通算勝利数ランキングも紹介

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また、規定投球回数を満たすこともほぼないため、どんなにいい成績を残しても年間表彰のタイトルを獲得することできません

オープナーはチームの勝利を最優先にする戦術なので、個人成績を残したい選手にとってはデメリットになるでしょう

従来の投手戦術は先発完投型でしたが、現代は先発、中継ぎ、クローザーと分業が進んでいます

以前は、中継ぎも評価する指標がなく、誰もやりたがらなかったですが、「ホールド」という指標が、採用されてから、中継ぎ投手は一般的になりました

ホールドについては、こちらで解説しています

ホールドがつく条件
【ホールドの条件は?】ホールドとHPの違いをわかりやすく解説。歴代最優秀中継ぎ投手も紹介!

続きを見る

そう考えると、投手の負担減少とチームの勝利を追求できるオープナーも、いつかは指標ができ、日本の野球に定着するのかもしれません

まとめ

今回の記事では、野球のオープナーについてわかりやすく解説しました

最後にポイントをまとめます

ポイント

  • オープナーは中継投手が、試合の初回〜2イニングを投げる戦術のこと
  • オープナーは先発不足を補い、中継ぎ投手の活躍の場を広げるために作られた
  • 日本ではショートスターターという制度にアレンジされ、日本ハムファイターズが導入したことがある

これからは、投手戦術にも注目して野球を楽しみましょう!

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  • この記事を書いた人

ほくと

小学生から野球を始め、野球歴30年、阪神タイガースファン歴も30年。大学時代は4年間バッティングセンター勤務。草野球チーム運営歴は20年になります。野球はやるのも観るのも大好き。野球を「やる人」も「観る人」も、今よりもっと野球を楽しめるようになる情報を発信していきます。野球グッツのレビュー依頼や質問は、お気軽にお問い合わせフォームまでどうぞ。詳しいプロフィールはこちら